[特許/韓国]分割出願可能時期及び新規性喪失の例外規定の適用に関する改正特許法、2015年7月29日施行
韓国では、2015年1月1日に改正特許法が施行されたところであるが、さらなる改正案が2014年12月29日に国会を通過し、2015年7月29日より施行されることとなった。
今回の改正における注目点は次の2つであり、いずれも出願人の利便性向上に繋がるものとなっている。
(1) 分割出願可能時期の拡大
特許決定謄本の送達から3か月以内にも分割出願をすることが可能となり、施行日である2015年7月29日以降に特許査定書の送達を受けた特許出願に適用される。この改正により、韓国において、分割出願が可能な時期は下記1.~3.となり、3.が今回の改正による変更点である。
- 明細書等の補正が可能な期間
- 拒絶決定不服審判の請求が可能な期間
- 特許決定書の送達から3か月以内(ただし、特許権の設定登録前)
(2) 新規性喪失の例外規定の適用に関する補完制度の導入
新規性喪失の例外規定(韓国では公知になった日から12か月以内に出願することが必要)の適用を受けるにあたって、特許出願時のミス等により、適用を受けるための主張ができなかった場合に、出願後であっても所定の時期に補完できるようになる。この改正は、施行日である2015年7月29日以降の特許出願に適用される。この改正により、1.の出願時のほかに、下記2.及び3.の時期にも新規性喪失の例外規定の適用を受けるための主張が可能となる。
- 出願時
- 明細書等の補正が可能な期間
- 特許決定書の送達から3か月以内(ただし、特許権の設定登録前)
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