[特許/中国] 国家知識産権局、専利審査指南改正案に対する意見募集を実施 ~ビジネスモデル、コンピュータプログラム、化学分野の発明に関連する事項の明確化など~
2016年10月27日、中国国家知識産権局(SIPO;日本の特許庁に相当)は、専利審査指南(日本の特許・実用新案審査基準に相当)の改正案を公表した。同案で主な改正点として6項目が挙げられているが、実務への影響の面では特に下記の4項目に注目できる。
- ビジネスモデル関連発明について保護対象を明確化
- コンピュータプログラムに関する発明について、許容されるクレーム記載形式を明確化
(具体的には、構成とプログラムとの関係、及び、プログラムのフローを記載した媒体クレームに関する事項) - 化学分野の発明について、出願後に追加された実験データに関する取扱いを明確化
(なお、新規事項追加を認めるものではない) - 無効審判における訂正要件を緩和
(具体的には、「他のクレームに記載の1つ又は複数の特徴を盛り込むことによる減縮の許容」、「クレームにおける明らかなミスに関する訂正の許容」)
なお、意見募集は11月27日まで行われたが、本稿執筆時点(2016年12月上旬)において改正の施行時期は未定である。
【出典】
中国国家知識産権局「关于就《专利审查指南修改草案(征求意见稿)》公开征求意见的通知」
【参考】
ジェトロ「法令・法規 – 知的財産に関する情報 – 中国:意見募集稿 専利審査指南改正草案(意見募集稿)発表日 2016年10月27日(意見募集稿:日本語仮訳・原文)、(意見募集稿の説明:日本語仮訳・原文)、(意見募集稿新旧対照表:日本語仮訳・原文)」
***追記(2017年4月5日)***
本文で紹介した4項目については案から変更されることなく、改正専利審査指南が2017年4月1日に施行された。
【出典】
中国国家知識産権局「关于修改〈专利审查指南〉的决定(2017)(第74号)」
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