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韓国商標法改正について

 韓国で、商標法及び商標規則が改正され、7月1日に施行されました。主な改正点が下記の通りです。
  1. 商標権で保護を受けることができる商標の範囲が拡大され、従前の「記号、文字等」に加えて「色彩商標・ホノグラム商標・動作商標、その他視覚的に認識することができるすべての類型の商標」の保護を受けることができるようになりました(法2条1項1号)。
  2. 商標登録異議申立期間を従前の出願公告日から「30日以内」を「2月以内」に延長されました(法第25条第1項)。
  3. 商標の先使用がある場合、その商標を継続して使用する権利を認めました(法第57条の3新設)。
  4. 模倣商標の登録遮断のために模倣対象商標の周知性を従前の“国内又は外国の需要者の間に特定人の商品を表示するものと顕著に認識されている商標(地理的表示を除く)と同一又は類似する商標”を“… 認識され…”とし、周知性の程度が緩和されました(法7条1項12 号、第12条の2)。*外国周知商標の剽窃出願の歯止め防止措置として特定人の標章として国内・外で確認されている商標とその周知性の立証要件が緩和されましたが、周知性は依然として必要である一方、日本で新商品販売されると1ヶ月ぐらいで剽窃出願されたケースなども多く、(このような場合においては、出願日基準だと発売1ヶ月ぐらいでは)周知性を証明するのは現実的には難しいものと思われます。
  5. 不使用取消審判請求人の独占出願権制度が補完され、不使用取消審判の請求人の独占出願権の期間を従前の「3か月」から、取消審決の確定日等から「6か月」になりました(法第8条第5項、6項)。
  6. 出願変更の認定範囲が拡大され、従前の「商標登録出願⇔サービス標登録出願の変更」に加え、「団体標章登録出願⇔商標登録出願/サービス標登録出願」の変更等も可能になりました(法第19条)。
  7. 一商標一出願主義(第10条):狭義の包括名称に対する商標登録を許容されるようになりました。*同一の商品を重複して記載することは許容されていないため、第3類に属し、類似群コード(G1201B)が同一の商品である「オーデコロン、マニキュア、リップスティック」などを代表する名称「化粧品」と指定することができますが、「化粧品、オーデコロン、マニュキア」と指定すると10条違反になります。
  8. 国際分類第9版第35類に「卸売り及び小売業」が追加されました。

以上

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