各国のプロダクトバイプロセスクレーム(知財管理 Vol. 66 No. 5)
知財管理2016年5月号(Vol. 66 No. 5)に掲載された記事を紹介いたします。
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今更聞けないシリーズ:No. 104
「各国のプロダクトバイプロセスクレーム」抄録
日本の最高裁判所は,2015年6月5日,プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(PBPクレーム)に関して判決を出し,「物同一説」に解釈の統一を図ると共に,記載に制限を設けました(平成24年(受)第1204号,同2658号)。PBPクレームは各国で取り扱いが異なるため,その相違を知ることは実務をする上で重要です。本稿では,PBPクレームの各国での取り扱いについて,記載要件の観点も加味して簡潔に説明します。目次
1. はじめに
2. 各国のPBPクレームの取り扱い
2.1 日本
2.2 米国
2.3 中国
2.4 欧州特許庁(EPO)
2.5 イギリス
2.6 ドイツ
2.7 韓国
2.8 台湾
2.9 インド
3. おわりに※一般財団法人日本知的財産協会より許諾を得て掲載しています。
なお、原稿作成時期である2015年12月以降の情報は含まれておりません。例えば、日本、中国及び台湾については、下記の記事にて続報にあたる内容を取り上げています。あわせてご参照ください。
- 知財トピックス(日本情報)続報:プロダクト・バイ・プロセス・クレームに関する審査・審判の取扱い 2016-06-08
- 知財トピックス(日本情報)PBPクレーム、IoT関連技術等に関する「特許・実用新案審査ハンドブック」の改訂 2016-11-15
- 知財トピックス(日本情報)IoT関連技術等に関する事例の充実化、PBPクレームの裁判例追加等を含む「特許・実用新案審査ハンドブック」の改訂 2017-05-08
- 知財トピックス [特許・実用新案/日本]2018年3月及び6月の特許・実用新案審査基準/審査ハンドブックの改訂について 2018-08-06
※プロダクト・バイ・プロセス・クレームの明確性に関する裁判例が審査ハンドブックに追加されたことの紹介を含む記事です。 - 知財トピックス(東アジア情報)[特許・実用新案・意匠/中国] 専利権侵害に関する新たな司法解釈が2016年4月1日に施行される 2016-05-10
※この司法解釈では、中国におけるプロダクト・バイ・プロセス・クレームに係る特許発明の侵害判断には「製法限定説」に基づく解釈を用いることが規定されています。 - 知財トピックス(東アジア情報)[特許・実用新案・意匠/台湾]台湾智慧財産局、改訂「専利侵害判断要点」を公表 2016-07-05
※「専利侵害判断要点」は裁判所での訴訟実務の参考としても用いられています。この中では、プロダクト・バイ・プロセス・クレームに係る特許発明の侵害判断について、「原則は製法限定説を採用、例外として物同一説で解釈」とした日本の知財高裁大合議判決(知財高裁平成22年(ネ)第10043号 ※上記の抄録で示されている最高裁判決2件のうち平成24年(受)第1204号の原審)に近い考え方が示されています。
また、イギリスについて、記事本文においてCourt of Appealに上訴されたとあるHospira (UK) Ltd v. Genentech, Inc.事件の控訴審判決(2016年7月27日)では、プロダクト・バイ・プロセス・クレームに関する具体的な判断は示されなかった模様です。
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