モバイルデータ接続技術についての特許侵害事件
米国でモバイルデータ接続技術ついての特許侵害事件が起こったようです。ここでは、どのようなモバイルデータ接続技術に関する特許であるか見てみることにします。 |
この特許侵害事件では3件の特許が侵害されたとしていますが、そのうちの一つであるUSP6,085,192 “System and method for securely synchronizing multiple copies of a workspace element in a network”を見てみることにします。 この特許は、クレームが25個からなるものであり、そのクレーム1は以下のとおりとなっています。
1. A computer-based method comprising the steps of:
(a) generating first examination results from first version information which indicates whether a first workspace element stored at a first store within a firewall has been modified;
(b) generating second examination results from second version information which indicates whether an independently-modifiable copy of the first workspace element has been modified, the copy being stored at a second store outside the firewall;
(c) initiating steps (a) and (b) from within the firewall when predetermined criteria have been satisfied;
(d) generating a preferred version from the first workspace element and from the copy based on the first and second examination results; and
(e) storing the preferred version at the first store and at the second store.
この発明の内容は、ネットワークにおいて、ワークスペースの複数のコピーを安全に同期させるシステムおよび方法であって、ファイアウオールの内外のそれぞれに記憶されているバージョン情報(修正されたか否かを示す情報)に基づいて、新たなバージョンを生成して記憶するものです。
と書いても、何のことか分かりづらいですが、その明細書には、「信頼できる第三者を使用して、ネットワーク全体にわたって電子メールを同期させることができる。したがって、例えば、職場サイト、家庭サイト、および大域サイトを維持するユーザは、すべての3つのサイトの間でeメールを同期させることができる。したがって、この外回りのユーザは、アドレスされたサイトから離れた位置にいる間にeメールにアクセスし応答することができる。このシステムおよび方法はインタネットを介して動作するので、同期は任意の距離から行うことができる。」ということが記載されております。つまり、電子メールを閲覧する際に、職場、自宅などいろいろの場所からアクセスした場合でも、その内容を同期させることができる、という点にこの発明の特徴があるものと思われます。
クレーム自体は分かりづらいものですが、確かに、モバイルデータ接続技術にとっては、重要な特許のように思えます。ほかの特許については、機会があれば、その内容を見てみたいと思います。