第5話.短答試験本番の前日の注意点
いよいよ弁理士試験の本番が目前に近づいてきました。
次の試験は…来年までありませんから、悔いのないようにしましょう。
今回のお話のタイトルは、「短答試験本番の前日の注意点」ということで「前日」に焦点を絞っていますが、「前日までの数日間」と読み替えてください。前日になって急に後述する「前日の注意」をやっても、準備不足等で上手くいかないことは以下の解説で明らかになります。
短答試験本番の「前日までの数日間」の注意点は、下記の4つです。
・新しいことは勉強しない、
・試験場で1時間で見直すための準備をする、
・集中力を高める準備をする、
・合格できると信じる。
これらを順番に、過去のブログの記事を引用しながら解説します。
「ほんやら日記」からのピックアップ
≪第1.新しいことは勉強しない≫
いまさら、新しい本を読んだり、今まで勉強していなかったことを始めてはいけません。頭が混乱するだけですから、やめましょう。今までやったことの復習で充分です。
短答式本番前の数日間は、これまでの勉強の復習で十分です。一度は覚えた条文だけど忘れかけている、一度は理解した立法趣旨だけれど理解が曖昧になっている、そういう記憶や知識をリフレッシュするのが、本番前の数日間の勉強では最も効率的です。
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≪第2.試験場で1時間で見直すための準備≫
試験開始前の1時間で、さぁ~っと復習できる資料を準備しましょう。「法令集で復習する」というなら、それを用意するだけで充分です。
でも、もう少し凝りたいなら、「切り貼り、コピーを駆使して1時間で復習できる資料」を作りましょう。この資料は、試験会場に入ってから、試験開始までの待ち時間に有効活用できます。
「試験場で1時間で見直すための資料」は直前に役立つだけでなく、その作成のための作業自体が勉強になります。コンパクトにまとめるための資料や情報の取捨選択、切り貼り作業、書き写し等が勉強になりますから、直前復習用資料が完成したらそのコンテンツの大半は記憶に焼き付けられ、本番で短答問題を解くときに脳裏に復元される、という効果があります。
他人の作成した直前復習用資料をコピーしただけ、あるいは、本屋さんで市販の直前復習冊子を入手しただけでは、このような資料「自作」の効果はありません。試験会場に入ってから、試験開始までの待ち時間に活用するための直前復習用資料を本番前の1週間かけて作成する、という試験本番の“準備”法をお勧めします。
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≪第3.集中力を高める準備≫
前夜は、よく睡眠をとってください。試験での集中力は、前夜の睡眠で大きく左右されます。試験では、「集中力なくして合格点は取れない」と考えてください。
私の場合は、
・就寝の1時間前にワインをコップに一杯飲み、
・お風呂に入って、たっぷり温まり、
・酔いが回ったところで床に就き、
ぐっすり眠りました。
前夜は興奮して眠れないこともあるようですが、アルコールを入れて風呂で温まると、一気に酔いが回って簡単に眠れます。
前日になって急に早寝しても、目がさえて眠りにつくことはできません。眠れないからといってアルコールを取り過ぎると、逆に二日酔い気味になってしまいかねません。数日前というより、ずっと前から試験当日の時間スケジュールに合わせて就寝、起床できるように生活習慣化しておくことが必要です。
普段からタバコを吸う方は、試験中にニコチン禁断症状が出ないように対策する必要があります。私は試験時間中のニコチン禁断症状で集中力が途切れないようにするため、最終合格した年の一年間は禁煙しました(最終合格後に喫煙が復活しましたが…)。今はニコチンを経皮吸収できるパッチ(経皮吸収ニコチン製剤)があるので、準備しておくと良いでしょう。
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≪第4.合格できると信じる≫
自分は、今年は、どんなことがあっても「必ず合格できる」と信じてください。自分を信じる者は救われますが、自分を信じない者は絶対に救われません。
「合格できる、合格できる、…」と呪文を唱えても良いし、「よっしゃーっ! 今年は合格するぜぇ~!」と気合を入れても良いです。この“気合い”によって、運が自分に向かってきます。
先ずは短答式試験に合格してください。ここを突破することで“次のステージ”が見えてきます!