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[特許/インド、タイ]日本の特許審査官がインド及びタイの新規採用審査官を指導 ~インドでは審査早期化の兆しも~

別報でも取り上げた報告書(出典(1))によれば、出願から登録までの期間がブラジル及びアルゼンチンと同程度の国として、インド(平均6.3年)及びタイ(平均10.0年)が挙げられている。この両国については、昨年2016年より日本の特許審査官が現地で新人審査官の指導に当たっている。

  • インド
    インド特許意匠商標総局が採用した特許審査官459名のうち約300名の新人審査官を対象として2016年5月にインド現地で実施された研修では、日本の特許審査官9名が、「先行技術文献のサーチ」、「実体審査の判断手法」、「国際特許出願(PCT出願)の審査手法」についての講義を担当した。2016年12月14日に開催されたミーティングでのインド特許意匠商標総局の発表資料よれば、2016年9月頃から特許出願の処理件数は目立って増加しており、11月の審査件数は対前年比で約2倍となっている(2015年:1,435件→2016年:2,877件)。日本の協力がさっそく効果を示しているものと考えられ、審査滞貨の改善が期待される。
  • タイ
    タイ知的財産局が2016年10月に採用した特許審査官約20名を対象とする新人研修のフォローアップとして、2017年2月17日から23日まで、日本の審査結果を活用した審査方法の講義及び審査実務のケーススタディーが行われた。今後、インドと同様に、審査滞貨の改善に資することが期待される。

【出典】
(1)Center for the Protection of Intellectual Property / Antonin Scalia Law School, George Mason University「The Long Wait for Innovation: The Global Patent Pendency Problem
(2)日本特許庁「インドの新人特許審査官約300名を日本の特許審査官9名が指導しています!
(3)インド特許意匠商標総局「Presentation of CGPDTM – meeting of Secretary DIPP with stakeholders on 14th Dec 2016
(4)日本特許庁「途上国研修「タイ特許審査実務コース」を行いました

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