［商標／韓国］同意書（コンセント）制度の導入
2023年10月16日、韓国国会で同意書（コンセント）制度の導入を含む商標法一部改正法案が可決されました。2024年4月頃の施行予定ですが、施行以降であれば現在出願中の商標にも適用される見込みです。
【導入の背景】
先行商標を引用して拒絶される商標登録出願の割合が高まりつつある中、直接の競合関係になく、市場で互いに共存する意志があっても、商標登録のためには譲渡・再譲渡などの煩雑な手続きが必要という状況があり、同意書制度の導入が望まれてきました。
【制度概要】
●出願商標が他人の先行商標と同一・類似するとしても、商標権者・先出願人が同意すれば、拒絶理由が解消されて商標登録を受けられるようになります。
●同一・類似商標が併存することで需要者が出所を誤認・混同するおそれがあるため、「先行商標と同一商標かつ同一商品（役務）を指定する商標に対して同意を受ける場合は除く」という例外規定が置かれます。
●同意書制度によって登録を受けた商標が不正競争の目的で使用された場合には、取消審判で取消すことができるように取消理由が新設されます。（3年間の除斥期間があり、登録後3年経過すると当該理由では取り消せません。）