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[特許/インド] インド特許庁との特許審査ハイウェイ(第3期)の終了

2021年12月20日から開始した日本国特許庁とインド特許庁との日印特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラム(第3期)は、2022年11月20日をもって終了した。2022年11月21日以降は、日本国特許庁及びインド特許庁において、日印PPH試行プログラムに基づくPPH申請の受付が停止されている。

以降では、インドの出願から登録までの経過時間やPPHによる効果について説明する。

出典2に示される調査報告によれば、2010年~2021年8月に登録された全案件について、出願から登録までの経過時間は以下の図1の通りであり、審査に時間がかかるといえる。

図1:出願から登録までの経過期間(出典2より引用)

出典3に示される調査報告によれば、PPHを使った場合とPPHを使わない場合とに関し、「出願から」の期間の比較結果には、以下の図2及び図3のような差があり、PPHの効果は大きいといえる。
(図2、図3は、2019年12月~2021年11月の2年間の統計1

図2:出願から最初の審査結果(FER)を取得するまでの期間の比較結果(出典3より引用)

図3:出願から特許登録までの期間の比較結果(出典3より引用)

同調査報告によれば、PPHを使った場合とPPHを使わない場合とに関し、「PPH申請から」の期間と件数の比較結果には、以下の図4及び図5のような差があり、やはりPPHの効果は大きいといえる。なお、PPH申請時と審査請求時は必ずしも一致しないが、母数とされた案件133件2のうち、約90%が審査請求日と同日にPPH申請が提出されている。したがって、「PPH申請から」の期間を示す図ではあるものの、「審査請求時から」の傾向も同様の傾向であると考えられる。

図4:PPH申請~FER発行経過時間(出典3より引用)

図5:PPH申請~登録経過時間(出典3より引用)

日印PPH試行プログラムの再開に向けて日本国特許庁はインド政府と交渉中とされているため、PPH申請の受付再開が待たれる。

※1:PPHの開始が年途中の12月からであるため、このような期間のカウントとなっている(ジェトロ(日本貿易振興機構)へ確認)。
※2:ここでいう133件は、2021年8月28日時点で以下に抜粋した条件1~条件3の全てを満たす案件のことである。

【条件1】日本出願案件
InPass(Indian Patent Advanced Search System)で表示されるApplicantのCountryあるいはNationalityがJPの出願人が含まれていること、または日本国案件を優先権主張する出願であること、またはWIPO日本事務所経由での国際出願(PCT/JP案件)をインドに国内移行した出願であること
【条件2】期間
発行日(公開日)・登録日・審査請求日のいずれかが2019年以降であること
【条件3】早期審査請求
InPassのApplication Status画面から開かれるDocument List(包袋)画面に、早期審査請求を表すForm18A文書が表示され、かつ当文書内で早期審査請求理由として「an agreement between Indian Patent Office and a foreign Patent Office」が選択されていること

[出典]
1.日本国特許庁「日インド特許審査ハイウェイ試行プログラムについて
2.Japio「日印特許審査ハイウェイの現状」(PDF)
3.ジェトロ「日本・インドの「特許審査ハイウェイ」、3年目の申請受け付け開始

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